こどもの教則本と曲集などの紹介です。先入観が少ないうちに、いろんなタイプの音楽を体験すると上達に効果的。曲の難易度が上がっても抵抗感なくチャレンジしていけると思います。
難易度は、★の数1〜7個でつけています。多くの要素を総合しての独自の判断ですので、あくまで参考程度に。
クラシック系曲集は、ピアノ楽曲クラシック曲集
ポップス系曲集は、ピアノ楽曲ポップス系曲集
教則本や教材などは教材と練習曲をご覧ください。
曲名・曲集名 | 難易度 | 内容説明 |
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エボニーとアイボリーの ピアノのくに(1) |
★ | かわいいキャラクターのエボニーとアイボリー(黒鍵と白鍵)と一緒に、初心者から4冊かけて初中級くらいまでのレヴェルに達することができるシリーズです。 キャラクターが丁寧に説明をしている理解しやすい本ですが、3歳、4歳の幼児向けというよりは5歳から小学生の低学年くらいにピアノを始める方向き(1,2巻)です。3,4巻になると少し手ごたえがある内容です。 |
ラーニングトゥプレイ ブック2 |
★ | 初歩からを細かく段階に分けているアメリカのシリーズ教本です。各曲にはリズム的な要素が多く、和声も単純ではなく工夫されているので、初歩教材にありがちな飽きやすさからは、かなり異なったものです。 抜粋で大人のピアノ初心者にも使用できる、非常に完成度の高いピアノ教本だと思いますが、ほとんど全てがこの本のオリジナル曲なので、少し馴染みにくい曲もあるかもしれません。 |
ピアノランド(3) せんせいといっしょにうたってひける (はじめてのピアノカラー版) |
★ | 樹原涼子氏によるピアノ初心者から初級の教則本シリーズ「ピアノランド」です。こういったシリーズものはアメリカの本が多かった印象ですが、この分野の日本の先駆者と言えるでしょう。 内容は子供に「リズム」や「テンポ」といった音楽の感覚を身に付けることを大事にしていて、ピアノを曲のテンポで弾けることにつながる工夫がされています。絵もかわいくて見やすい。 作者の作曲なので、こども馴染みのあるものはありませんが、抵抗感は少ないと思います。 |
グルリット 初歩者のための小練習曲 |
★ | 技術的にはバイエル教則本よりも簡単かもしれませんが、ヘ音記号が早い段階から出ていて、曲らしさもあります。また、タイプの違う小曲が多いので、実際のピアノレッスンでは使いやすさもあります。 幼少の初心者にはもちろんのこと、年齢が少し上になってからピアノを始める方でも楽しめますし、1曲が短いので初見練習などにも活用できます。 尚、こちらのページで「グルリット初歩者のための小練習曲」の解説をしています。 |
アルフレッドピアノ基礎コースレッスンブック1B |
★ | 導入・初歩からの段階を細かく分けたシリーズもの教則本。挿絵がちょっと日本向けでは無いような印象を受けますが、「かっこう」や「ちょうちょ」や「聖者の行進」などの馴染みのある曲も採用しています。また、ヘ音記号もすぐに登場して早い段階から大譜表へなじめるような工夫がされています。 初心者の方向けの教材に最初から使用してもいいですし、他の教則本を使用しているなら、数曲を選んで使用してもいいと思います。 |
バーナムピアノテクニック 1 |
★から | 導入段階・初歩から、かなりの段階までそろっているシリーズ教則本。このテクニック1の前段階として、ミニブックと導入もあるので、ピアノを始める方の年齢などに合わせて、どの段階から使用するのか決められます。指の回転といったことにかたよることがなく、和音やアルペジオなどの幅広いテクニックを習得できます。単純でいてかわいいイラストも面白いですね。 教材考察特集のバーナムを使う1にも説明を載せてありますのでご覧ください。 |
バーナムピアノ テクニック 全調の練習 [改訂版] |
★(1.5くらい)から | 初級教則本の段階で、全調を弾く教材は少ないのですが、このバーナムの全調の練習は、簡単な内容ながらも、長短の全調を体験できる教則本で、早い段階にシャープやフラットの多い調整に慣れるのにいいでしょう。2010年に改訂版になって、調の説明が丁寧になり使いやすくなりました。 ある程度の実力がある人も、初見練習に使用してみると効果があります。尚、この本の詳しい説明はバーナム全調の練習に掲載しています。 |
アンナ・マグダレーナのためのクラヴィーア小曲集 |
★★くらい | バッハが妻のアンナ・マグダレーナのために作曲した曲集で、比較的平易な曲が多く収録されています。なかにはバッハ以外の作曲のものも。 親しみやすいメロディーが多いこの曲集の中から数曲を弾いて、多声音楽への興味を持つきっかけや、バッハを知る入り口に良いでしょう。大人も子供も楽しめますし、以外にも現代人の感覚に近いものがあると思います。 |
エリーゼのために |
★★から★★★ | どんどん上達するような時期には、「エリーゼのために」や「花の歌」など、初級から初中級くらいの名曲にチャレンジしてみてもいいでしょう。 ランゲ作曲の花の歌は、学習の初級者に人気の曲で、ちょっと本格的な雰囲気のするクラシックピアノ曲が弾きたいという方には、うってつけだと思います。ポイントを抑えれば、それほど難しくないわりには、華やかに聞こえるのでお得だといえます。 当ホームページ内の「エリーゼのためにのワンポイント解説」もご覧ください。 |
楽しさに重点を
子供のピアノでは、きっちりと弾くことよりも楽しく弾くことを優先するくらいで良いでしょう。音楽に興味ある時期に、いろいろなタイプのものに挑戦してするといいと思います。
その点、最近は工夫された初心者用のピアノ教則本が多く出版されているので、選択肢が広がりました。リズム感や和声感などの音楽の素養を養うことに重点を置いているのも、多くの教本に見られる特徴です。
ただ、どのように教則本を使用して、効果的で楽しいピアノレッスンにしていくかは指導者の力量にも関連するので、楽譜集の質が良ければ全てがOKではありません。習う側もある程度の勉強が必要かもしれません。
私はここにあげたもの以外にも多くの教則本や曲集を用意して、生徒に中身を見てもらったり数曲を弾いて聴いてもらい、興味のありそうな本を選択してもらっています。親子で同じ教則本や曲集を進めていっても、楽しいと思います。
クラシック系曲集は、ピアノ楽曲クラシック曲集をご覧ください。
ポップス系曲集は、ピアノ楽曲ポップス系曲集をご覧ください。
教則本や教材などは教材と練習曲をご覧ください。