ピアノレッスンのヒント集

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楽曲と教材〜教材と練習曲

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教則本考察特集
版選びのポイント

伝統的な練習曲のほかにも、最近は手や指のメカニズムを研究した良いものが多くあります。
初級から中上級程度のものを中心に集めて、簡単な説明をしています。実力アップの参考に。

ピアノ教則本や練習曲の難易度は、主に指廻りを軸にしていますが、あくまで参考程度に考えてください。
ピアノ楽曲の一覧表はこちらから→ピアノ楽曲
実用書などはこちら→音楽参考書
こども特集はこどもの教則本とピアノ曲をご覧ください。

曲集名難易度内容説明
バーナムピアノテクニック 1 (1)
バーナムピアノテクニック 1
★から 導入段階・初歩から、かなりの段階までそろっているシリーズ教則本。指の回転といったことにかたよることがなく、和音やアルペジオなどの幅広いテクニックを習得できます。単純でいてかわいいイラストも面白いですね。
教材考察特集のバーナムを使う1にも説明を載せてありますのでご覧ください。
標準バイエルピアノ教則本 全音ピアノライブラリー ★から 昔の日本の定番ですが、欠点が多いせいか最近は使われなくなる傾向にあります。ただ、昔からこのバイエルをやってみたかったという大人の方は多いもので、意外と根強い人気があります。尚バイエルを練習に使う際には、このコーナーの特集でもある特集バイエルを考える1もお読みいただくと分かりやすいと思います。
ピアノの練習ABC
ピアノの練習ABC
★★くらい 初歩教則本「メトードローズ」の後に使用する指導者も多い教則本です。バイエルを使った場合でもツェルニー30番の前段階として、つなぎとして使用する人もいるでしょう。ツェルニー100系よりは実用的な側面もあり、使いやすいかもしれません。
尚、ピアノの練習ABCに説明を掲載しています。また、教則本の系統についてをご覧いただくと、位置づけがわかりやすいと思います。
ツェルニー30番練習曲  全音ピアノライブラリー
ツェルニー30番練習曲
★★★から 初級を卒業して、本格的なテクニックに入る段階の基本テクニック本の定番。
あまり面白みはないかもしれませんが、メカニックの習得と徹底には使えます。最初の1番というのが、案外弾きにくくて、結構進行できずにとどまってしまいがち。確かに最終的には早く弾くことが望ましいのですが、それは確実に弾けてこそ成り立つもので、はじめはゆっくりでも完全に弾けることが大事です。教材考察特集のツェルニーについて1も参考にご覧ください。
ブルクミュラー25の練習曲  全音ピアノライブラリー
ブルクミュラー25の練習曲 全音ピアノ
★★から 初歩の教材を終える頃から始めることが多い練習曲集で、曲中には様々なテクニックの要素があり、それを無理なく練習できるような工夫がされています。特に2番のアラベスクは有名ですが、テンポどおりにしっかりと弾くのは意外に難しく、左手の反復練習が必要になるでしょう。
また、全曲を通して、和声感の変化は少しもの足りなさがあるかもしれません。教材考察特集のブルクミュラー25の練習曲でも取り上げています。アラベスクについては、実践編のブルクミュラーのアラベスクもご参考に。
グローバーピアノ小曲集 1
グローバーピアノ小曲集 1
ピアノを始めて両手を使うようになった頃から使える併用曲集です。
古典的な教則本を使用されている指導者の方も、こうした曲集の中から随時抜粋で弾いてもらうことにより、小さな生徒さんの幅広い音楽性が養われると思います。
簡素なのに素敵な曲の「ブランコ」、黒鍵がたくさんの「黒鍵のダンス」など楽しい曲がたくさんです。
イタリア歌曲集 1 中声用 (1)
イタリア歌曲集 1 中声用
★★から これは声楽を専門に志す人なら誰でも持っていて勉強するイタリアの古典歌曲集です。声楽をやっている人には必須のものですが、ピアノには関係ないと思われるかもしれません。
しかし、この曲集は非常にシンプルながらも美しい旋律の音楽が数多く収録されているので、伴奏をピアノで弾いて歌ってみるのも、ピアノの練習にもなります。また、ピアノで専門的に進学を考えている人は、学校へ入ってから声楽の伴奏をすることもあるでしょうから、こういったものにあらかじめ触れておくのは、プラスだと思います。
クラーマー=ビューロー60練習曲
クラーマー=ビューロー60練習曲
★★★★から クラーマーの練習曲の中から、ビューローが60に厳選。チェルニー40番の中盤程度からといった難易度なのでかなり難しいですが、弾き応えは十分。ツェルニー30を終了した人がツェルニー40か50の変わりに使用するか、曲順に練習するのではなく、ツェルニーに無いタイプのものを、中から必要に応じての選曲で使用してもいいと思います。
高度な技巧の習得を目指すピアノ専門にやる人向きと言えますが、趣味のピアノ方でも挑戦されるのもいいでしょう。
ツェルニー40番練習曲  全音ピアノライブラリー
ツェルニー40番練習曲 全音
★★★★ 30番練習曲の続きの位置。ピアノ基礎技術の確認作業とスピードアップには効果的ですが、やっぱり面白みは少ないのが難点でしょうか。
しかし、音階系や分散和音の連続などを「これは技術練習曲なんだから」と割り切ってがんばる人にはいいかもしれません。また、最後の方ではかなりのレベルの練習曲になっていて、この本1冊を指定テンポで完全に弾くことができる人は、相当な技術レベルだといえます。
モシュコフスキー20の小練習曲 作品91
モシュコフスキー20の小練習曲 作品91
★★★★ 程度としては、ツェルニー30番から40番くらいですが、すこし違うタイプの練習曲です。指の動きを求める内容のほかにも、多声的な練習にもなります。
また、音楽的な要素の中で、テクニックをスムーズに習得することを目的としているので、和声感もきれいですし、本格的なロマン派の曲を弾くことにつながっていると思いますので、日本でももう少し多く使われてもいいような気がします。
尚、教材考察特集のモシュコフスキーの小練習曲もご覧ください。
モシュコフスキー15の練習曲 ★★★★★ モシュコフスキー20の小練習曲よりもレベル的に上の段階の練習曲集。練習曲といっても、これ自体がかなりつくりが凝ったいるロマン派的な曲といった感じで、指の動きのみではなく総合的なテクニックと音楽を学べます。
ツェルニーとは傾向が違うので比べることができませんが、40番を終えた人や50番に入っている人くらいが目安だと思います。
グルリット 初歩者のための小練習曲
グルリット 初歩者のための小練習曲
技術的にはバイエル教則本よりも簡単かもしれませんが、ヘ音記号が早い段階から出ていて、曲らしさもあります。また、タイプの違う小曲が多いので、実際のピアノレッスンでは使いやすさもあります。
幼少の初心者にはもちろんのこと、年齢が少し上になってからピアノを始める方でも楽しめますし、1曲が短いので初見練習などにも活用できます。
尚、教則本考察特集のグルリット初歩者のための小練習曲で解説をしています。
全訳ハノンピアノ教本  全音ピアノライブラリー
全訳ハノンピアノ教本 全音ピアノライブラリー
★から 指の練習本の大ベストセラーとして、昔から現代に至るまで日本のピアノ教育には当然のように使われてきたハノン教則本。ピアノを習ったことのある人で、特に前半の指を強化するための単純音型の連続をやったことのない人は少ないだろうと思われる。ハノン教則本の詳しい説明は、こちらのハノンの使い方1もお読みいただくと分かりやすいと思います。
アルフレッドピアノ基礎コースレッスンブック1B ★から グローバーなどと同じく、導入・初歩からの段階を細かく分けたシリーズもの教則本。挿絵がちょっと日本向けでは無いような印象を受けますが、早い段階から大譜表へなじめるような工夫がされています。初心者の方向けの教材に使用しても、数曲を選んで使用してもいいと思います。
コルトーのピアノメトード
コルトーのピアノメトード

ピアノテクニックの基本的原理
ピアノテクニックの基本的原理
★★から この本は高度なピアノテクニック(と言っても、ピアニストのレベルからすれば基本的なことですが)を習得するために大変有効ですが、内容をよく理解しないと効果はありません。本来はこのコルトーのメトードを深く理解している優秀なピアノ指導者によって教えられるべきもので、独学で学ぶのはあまりおすすめではありません。
しかし、世の中にはあまりテクニック的なことに精通していないピアノ指導者がいることも確かなので、この本で自分のテクニックについてレベルの程度をの確認してもいいと思います。私も10代の頃に使用して、確かにハノン系とは一線を画した効果的な練習本という感想をもっていますが、専門的にピアノを学ぶ人でも、必ずしもこういったものが必要かは、意見がわかれるところでしょう。また、少々古い考えの内容を含んでいるのも事実です。
また下は、コルトーのメトードの基本的部分をブランカールが集約した非常に薄い練習本です。
教材と指導の研究をしましょう!
初心者や初級者のピアノ教則本を中心に、ここ最近の進歩は目覚ましいものがあります。初めてピアノを習う人でも、バイエルでのピアノレッスンは「もはや昔の話」だと知っている方も多くいます。「バイエル教則本」でも指導はできなくはないのですが、他にもすぐれたものがいっぱいですので、日々の研究が大切です。
ひとりひとりに合ったものを
どんなに良いと推奨されているものでも、生徒さん自身が気に入らないものを無理やりやらせては、ピアノ嫌いになってしまいます。できるだけ音楽的な練習曲を、上手にレッスンに組み込みましょう。
目的を持たせると効果的です
練習曲集を1番から順番にすべてやっていかなくてもいいと思います。生徒さんの実力や現状に合わせて、「今はこの指の動きのために、この練習曲が効果的だよ」などど、目的をはっきりさせると、少々面白みに欠ける練習曲も、家で練習してきてくれますよ。独学の場合も、自分なりの目標設定をして練習曲に取り組むと、単調なものでも効果的だと思います。

クラシック系曲集は、ピアノ楽曲クラシック曲集をご覧ください。

ポップス系曲集は、ピアノ楽曲ポップス系曲集をご覧ください。

こども教本はこどもの教則本とピアノ曲をご覧ください。