ピアノレッスンのヒント集

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上達のヒント  発表会で緊張しないために

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    基本ポジションを確認しよう
  3. 指を鍛える
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  5. 拍子の基本を大事に
  6. 実践編
  7. 大人のピアノ
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  9. 左手特訓実習
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  11. 音階を弾く2手首の移動
  12. 音階を弾く3練習しよう
  13. 和音を弾く
  14. 3度和音で指練習
  15. 分散和音(アルペジオ)を弾く1
  16. 分散和音(アルペジオ)を弾く2広い音域
  17. 指使いを考える1
  18. 演奏の難所練習法
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  10. 8割の演奏を目指して
  11. 発表会で緊張しないために
  12. 中期の計画をたてる
  13. 作曲家一人を集中的に
  14. 録音を練習に

「普段は弾けているのに、どうして人前や発表会だと上手く弾けないのだろう」と思っている方は多いでしょう。

発表会で上手に弾けない人の大半は、普段から弾けていない人だと思います。しかし、普段は何回弾いても素晴らしい演奏をするのに、人前では弾けなくなってしまう人もやはりいるのです。「それが本当の実力」と言ってしまえばそこまでですが、ちょっとしたことで不安や緊張感を軽減することはできます。その方法を考えてみましょう。


作戦1−普段から緊張感を演出

緊張で頭の中が真っ白

ピアノ発表会などで「さあ、弾くぞ」と思ったら、頭の中が真っ白に…そんな経験の人もいるでしょう。コンクールのようなイベントに出場しない限り、ピアノの発表会など人がいるところでピアノを弾く機会というのは、一般には年に1度か、もしかしたら数年に1回くらいかもしれません。つまり、圧倒的に人前演奏の経験が不足していることが、緊張感の原因の一つと考えられます。

そこで、とにかく自分のピアノ演奏を聴いてもらう機会をつくりましょう。暗譜で弾ける曲を2曲くらい準備します。そして、最も身近なところ人から聴いてもらいます。家族でも、ピアノに近くに椅子を並べて座ってもらうだけで、演奏する側には少しの緊張感が生まれるものです。家族だからといって、何度も弾きなおしたりしてはいけません。1曲を通して聴いてもらい、率直な感想をいただきましょう。

しかし、こんな感じでピアノ演奏を真剣に聴いてくれる家族は、意外と少ないような気もします。小さなお子様のお母さん・お父さんなら、こんな感じで週に1回くらいはピアノを聴いてあげると、お子様も大変上達するのですが…。

それはともかく、身近に聴いてもらえる人がいなくも、聴いている人がいるような緊張感を演奏者自身が演出することはできます。例えば・・・

音楽室でどんどん弾く
小学生から高校生なら、音楽室のピアノをどんどん弾きましょう。休み時間や放課後に弾くなら、問題ない学校も多いと思います。学校なら人は沢山いるので誰かに耳に届きますし、上手ならそのうち人が集まってくるかもしれません。そうなったらチャンスです。レパートリーを増やしてどんどん発表しましょう。「あの人いつも音楽室のピアノ弾いているけど、あまり上手くないよね」なんて陰口が聞こえてきても、気にする必要はありません。目的は人前での演奏に慣れることだからです。
そのうちピアノ仲間が出来たりと、学校で弾くメリットは多いものです。どの程度の実力の人がどんな曲を弾いているのかもわかってきます。ピアノに鍵がかかっているなら、音楽の教諭に相談しましょう。
お店で弾く
電子ピアノなら、楽器店のほか電器店や大型ショッピングセンターの電化コーナーなど、多くのお店で展示販売していると思います。そういうところで、1曲くらいサラッと披露してみましょう。他のお客さんや店員さんが近くにいるだけでも、それなりに緊張感はあるでしょう。いろんな機種を体験できるいい機会でもあります。
もちろん、勝手に演奏してはいけないお店もあるので、そういったところでは試奏ができるかお店の方に確認してからにしましょう。
窓からちょっとアピール
生ピアノを窓を開けて演奏するのはもちろん近所迷惑ですが、例えば電子ピアノの音量を調節して、窓から少しピアノの音が漏れるくらいを短い時間なら大丈夫ではないでしょうか。
そのような状況で、「近所の誰かが私の演奏を聴いているかもしれない」と勝手に想像して、仕上げた演奏を披露します。ちょっとした緊張感が生まれるので面白い体験ですが、くれぐれも隣近所には配慮してください。

こんな感じで、誰かの耳に自分のピアノ演奏が届きそうな場所で弾くのです。これに慣れてくると、人前でピアノを弾く恐怖心や緊張も、少しはやわらぐことが期待できるでしょう。
また、自分ひとりでピアノを弾くときでも、1曲を通して演奏するときに、ステージ上で弾いてお客さんがいるのを想像してみましょう。それだけでも、かなり緊張感が違うものです。


作戦2−安全な選曲

緊張してしまいがちな人は、実力よりも少し余裕がある選曲をすれば少しは気が楽になりますが、発表会のための選曲のコツがもう少しあります。
コツといっても、何も難しいことではありません。出だしがゆっくりな曲を選ぶということです。

全体としてはそれほど難しくない曲でも、曲の出だしに難しい動作や速い指の動きがあると、弾く前の緊張感が倍増しますし、そこをミスしたときに全てがメチャメチャになってしまうこともあります。
そういった危険性を軽減するために、速いパッセージが含まれる曲でも、出だしはゆっくりなものの方が気が楽ですし、緊張で固くなりがちな指や体をほぐしてから、速い部分に入っていける利点もあります。例えば数曲をあげてみると

ご注意
発表会などの人前で緊張してしまう人は、実力がある程度ある人や年齢が上になるほど多いような気がするので、ここの例ではほどほどに難易度の高い曲を例にあげていますが、考え方はどのレベルでも同じだと思ってください。

メンデルスゾーン : ロンドカプリチオーソ
ピアノ発表会やコンクールなどで定番ですが、前半で指をほぐす時間と緊張感を取り除く時間があるので、後半の速い部分に向けても安心感はあります。最近は中学生くらいでも難なく弾いてしまうので、教育作品的なものだと思っている人もいるかもしれませんが、そうではなく立派なピアノ作品です。
アルベニス : コルドバ
前半の和音から始まって少しずつ曲が盛り上がっていくので、発表会などにも向いているでしょう。譜読みをしやすいので習得しやすく弾きやすいわりには、リズム感とノリで弾けば、豪華に聴こえる曲でもあります。
ラフマニノフ : 前奏曲 嬰ハ短調 Op.3-2
これも和音から始まる曲です。響きには注意しなければなりませんが、やはりここで緊張している心を落ち着かせることができます。それから速い部分に入っていきましょう。手が大きくないと弾けないと思いがちなラフマニノフのピアノ曲ですが、これはそれほど苦労しないと思います。

こういった曲たちが緩→急または緩→急→緩という構成になっているので、発表会で緊張する人にも比較的向いている曲だと思います。緩やかな部分を弾いているうちに、緊張感もほぐれてくるものです(もちろん、これらの曲だからといって、発表会で上手く弾けるとか限りませんが)。

もう少し選曲の基準をあげると、演奏効果の高いピアノ曲ということになると思います。要するに弾くのはそれほど困難でなくても(指が動かしやすいなど)、聴いている側には難しく豪華に聴こえる(和音が厚めだったりする)曲ということで、上記の3曲もだいたいそういったことに当てはまるとは思います。
もう少し簡単な難易度の選曲でも、例えばクーラウの「ソナチネハ長調」よりも、ランゲの「花の歌」という感じにです。

緩急の急の部分が無い曲でも良いと思いますが、全体にあまりに動きが少ない曲ですと、やはり盛り上がりに欠けることもあるので、それは演奏者や指導者の判断だと思います。


作戦3−ゆっくり弾き始める

これはやっている人も多いかもしれません。仮に曲の出だしから速い曲であっても、とにかくテンポを幾分落として、ゆっくりと弾き始めるのです。

例えば、モーツァルトのピアノソナタの1楽章などは、基本的には最初から終わりまで同じテンポです。ですから「ゆっくりと弾き始めて、速くしていくのはおかしいでしょう?」と思うかもしれませんが、それをほどほどにやるのです。

演奏というのは、意識をしなくても速くなっていくものです。心拍数があがっていきますから、それにともに指の動きも気がつかないうちに速くなっていきます。聴いている側としても、極端でない限りは速くなっていく演奏は気にならないものです(逆に遅くなっていく演奏はとても気になるものです)。

ですから、モーツァルトのソナタのようなものでも、出だしは確かめるように幾分ゆっくり目に弾き始めて、いつもの調子だと確認できたら、後は成り行きでいつものテンポまで持って行きましょう。

1曲しか弾かないからこそ

作戦の2と3は似たようなことです。直前に練習なしに人前で1曲を弾くというのは非常に難しいことですから、このように指の準備運動と気持ちの落ち着きが必要だと思います。ピアニストのリサイタルと違って、1曲しか弾かないことが多い一般のピアノ愛好者の悩みかもしれません。

2曲弾けるとかなり気持ちが楽だと思います。1曲目に余裕のある、比較的ゆっくりな曲を持ってきて準備運動も兼ねて、2曲目に本当に披露したい曲を並べることができますので、短めの曲で2曲弾くという方法もあると思います。


ちょっとした準備

発表会当日の服装に注意

ピアノ発表会やコンクール・コンサート・試験など、ステージで演奏する当日の服装には、少し注意が必要です。人前で弾くのだからと豪華なドレスやかっこいスーツなどを準備する人もいるでしょうが、肩まわりが窮屈ではないか、袖が長すぎて鍵盤に触れて邪魔にならないかなど、ピアノの演奏を想定して選びましょう。

また、当日着用する服を、事前に一度は着てピアノを弾いてみましょう。当日はじめて着るのでは、着替えただけで緊張する場合もあるので、練習時に一度着用してみることで、慣れておくことができます。
他にも、普段は「靴」をはいてピアノ演奏をしていない人は、ステージ演奏と同じように、靴をはいて弾きましょう。靴下やスリッパの時とはペダルの感覚が異なる場合もあります。

手を温める

弾く前にステージ裏などで待機している時は、緊張感で血流が悪くなるようで、指先が非常に冷たくなる人もいるでしょう。特にクリスマスシーズンなどの冬のステージでは、使い捨てカイロなどをポケットに準備する人もいると思います。
しかし、外側から手を温めるのは、意外にもあまり効果が無いものです。いくら使い捨てカイロや熱い缶コーヒーを手に持っても、指の中までには温かさはなかなか伝わりません。

そんな指の冷たい時は、思い切って体を動かすのが効果的です。膝の屈伸運動やスクワット、腕を大きくラジオ体操のようにまわすなど、演奏前のステージ裏などで体全体を使った軽い運動をします。他の出演者の視線などは気にしないで、堂々とやりましょう。緊張感をほぐす効果もあるので、ちょうど良い準備体操になります。

準備万端でも上手く弾けないことも
普段は万全に弾けていて、人前でも緊張しなくても、上手く弾けないこともあります。音楽の生演奏というのは、その時の体調にも大きく左右されますし、これまで緊張したことがない人でも、突然その日の演奏前に不安になることもあるでしょう。
私もこれまでに、極度に緊張したピアノ演奏に出会ったことがあります。「曲の途中から弾いてしまい、何度やり直しても途中から弾いてしまう人」・「最後の数小節を飛ばして、いきなり曲を終える人」・「準備していた曲をどうしても思い出せなくて、違う曲を弾く人」という例にも遭遇しました。 そういった現象を完全に予防することは難しいものですが、やはり人前でピアノを弾くことに慣れておくことが一番の対策だと思います。

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