ピアノレッスンのヒント集

  1. TOP
  2. 上達のヒント
  3. 楽曲と教材
  4. 楽器考察
  5. 教室のコツ
  6. PCで音楽
  7. CD・映画
  8. 豆知識
  9. 管理人日記

楽器考察〜生ピアノ KAWAI印象レポート

  1. 楽器考察
  2. 生ピアノ
  3. 電子ピアノ
  4. ピアノ部屋の環境
  5. ピアノ印象レポート
  6. ボストン
  7. カワイ
  8. ヤマハ
  9. スタインウェイ
  10. ベヒシュタイン

ピアノ印象レポートのページです。今回は、

KAWAI カワイ

についてみていきましょう。
日本の2大ピアノメーカーの一つであり、国際的コンクールや世界中のコンサートホールでも使用されて一流アーティストの評価も高い“KAWAI カワイ”。日本でも多くの方に愛用されているピアノです。
その印象を簡単にレポートしてみましょう。

ご注意 このページは個人の主観的な感想であり、ピアノのメーカーやブランドの個々の機種の解説ではないということをご理解下さい。
また、同一機種のピアノでも設定場所の環境や調律、弾かれてきた年数等によって音も弾き応えもかなり異なりますので、「こういうピアノがあるんだ」という参考程度にお読みいただければと思います。


楽器店にて

今回はカワイピアノを数多く揃えている楽器店にて試演奏します。
まずカワイグランドピアノの標準モデル“RXシリーズ”から、178cmサイズ(「奥行き」の長さです。以下同じ)のグランドピアノ“RX-2”を弾いてみます。
第一印象としては、柔らかな音の立ち上がりで、やや大人しい感じのピアノのように感じます。もう少し透明感のある音色が欲しい方には少し物足りない印象がするかもしれませんが、優しい音色と言えるでしょう。
鍵盤のタッチ感としては重くも軽くも無い平均的な感じであり、高音から低音まで弾き心地は安定していて弾きやすいピアノです。

次に同じ178センチでも、響板やハンマーに外国製の材料や部品を使った限定モデルの“RX-2GEU”を試演奏してみます。
さきほどの標準RXとは全く異なった音色は、誰にでもわかるくらいの違いです。こちらのピアノの方がよりクリアで艶のある音のように感じますし、高音の伸びやかさはかなり上のように思いました。
タッチの感触もこちらの方がより反応が良く感じるのは、音の違いによるものでしょうか。
価格もこれくらいなら、かなりコストパフォーマンスが高いと思うので、ご家庭の6畳以上のスペースにおく場合は有力な候補になりそうなピアノです。


次はカワイの上位機種である“Shigeru KAWAI SKシリーズ”から、同じ178センチの大きさの“SK-2”を弾いてみましょう。
非常に軽快なタッチ感であり、指先のわずかな動きへの反応が素晴らしいピアノです。これほどまでに弾きやすいタッチの感触だと、従来の普通のグランドピアノを弾いたきた人には、慣れるまでには少し時間がかかることもあるかもしれませんが、自在にコントロールできれば演奏の幅を非常に広くすることができるでしょう 。同音の連打も快適です。
音色は煌くような音でありながらも、その場でうるさく鳴り過ぎることない伸びのある響き。高音はクリアであり中低音から低音にかけては重みのある響きを出しています。
価格としてはかなり高額なピアノですが、標準のRXシリーズの同サイズと比較するとその違いは明確ですから、この価格差も納得できるでしょう。

同じくSKシリーズから、一つサイズが大きく186センチの“SK-3”を弾いてみましょう。この大きさですと音のバランスも良くて、弾き心地が一層充実しています。和音を鳴らした時にもクリアな響きがするので、音符の密度の濃い曲を弾いてみてもとても快適です。
ラウドペダルの操作性も良いように思います。わずかに響かせたい時なども、ハーフくらいのペダルが使いやすいようです。

このSKのシリーズは、非常に完成度の高いピアノという印象で、この値段は決して高くはないと思いますから、どちらのサイズも個人でピアノ教室をされている方や専門志向のピアノ弾きさんにも選択肢の一つにする方が多いピアノと言えるでしょう。


最後に、カワイのグランドピアノで最も小さなサイズの“GM-12G”を弾いてみましょう。わずか150センチという奥行きサイズのコンパクトなグランドピアノです。
非常に小さなグランドピアノと言っても、タッチ感はグランドピアノの感触です。しかし、音に伸びやクリアーな感じが乏しいせいか、どうしても鍵盤は重めに感じます。
音色も標準のRXシリーズのピアノよりもかなり曇りがちである印象は否めませんが、6畳や4畳半でも練習にはグランドピアノを置きたいという考えがあるならば、選択肢の一つにはなるでしょう。(2008-02)


レンタルスタジオにて

今回は、カワイの上位機種のShigeru KAWAI SKシリーズの“SK-5”を置いてあるスタジオにて試演奏をしてみます。製造から7年を経過したSKは、どんな音色と弾き心地でしょうか。

弾いてみた第一印象は想像していたよりもまろやかな音色ということです。高音の伸びはあるのですが、中音から低音にかけてはやや輪郭がぼやけている感じにも聴こえます。
鍵盤のタッチ感も、SKに持っているイメージとは少し異なり、軽快さがやや薄いように思いました。鍵盤が重いということは無いのですが、もう少し機敏さが欲しい感じです。

ショールームなどで、よく調整された新品または新品に近いSKシリーズを弾いて知っているので、今回はこのように感じたのかもしれませんが、調律から3ヶ月以上が経過していたことも大きな要因かもしれません。


補足

ヤマハと並んで日本の2大メーカーのカワイは、標準のRXと上位機種のSK、さらには限定モデルやコンパクトピアノとわかりやすくて多様なシリーズであり、買う側の選択の幅広いのが魅力の一つだと思います。
一般的なご家庭の約6畳の広さのお部屋に置くのでしたら、178センチのRX-2を中心に、同じく178センチの上位機種のSK-2などがサイズ的には中心になりますが、186センチのRX-3やSK-3も選択肢に入ってくるでしょう。
ただし、このサイズくらいは他メーカー、ブランドの製品ラインナップも充実しているので、いろいろと弾き比べてみることをおすすめいたします。

楽器考察生ピアノへ戻る

ピアノレッスンのヒントトップページへ戻る